納涼交流会(のうりょうこうりゅうかい)を開(ひら)きました。

 外国(がいこく)の方々(かたがた)に日本(にほん)の夏(なつ)の文化(ぶんか)を知(し)っていただきたく、納涼交流会(のうりょうこうりゅうかい)を開催(かいさい)しました。

 ご先祖様(ごせんぞさま)を年(ねん)に一度(いちど)家(いえ)におむかえし一緒(いっしょ)に過(す)ごしてもらうお盆(ぼん)についてと

ご先祖様(ごせんぞさま)の霊(れい)をもてなし、また農作物(のうさくもつ)の豊作(ほうさく)を願(ねが)うための盆踊り(ぼんおどり)について

皆(みな)で理解(りかい)を深(ふか)めました。

 無地(むじ)のうちわにすきなものを描き(えがき)ました。熱心(ねっしん)に心(こころ)をこめてえがくことで江戸時代(えどじだい)から一般大衆(いっぱんたいしゅう)にひろがった文化(ぶんか)のひとつにふれました。

 製作後(せいさくご)に学習者(がくしゅうしゃ)さんより作品(さくひん)のコンセプトや想い(おもい)をひとりずつ話して(はなして)もらいました。世界(せかい)にひとつだけのうちわであおぎながら特別(とくべつ)な風(かぜ)をたのしみました。

 盆踊り(ぼんおどり)の定番曲(てんばんきょく)としてしたしまれている「東京音頭(とうきょうおんど)」に挑戦(ちょうせん)しました。

 5つの動き(うごき)のパターンをおぼえ曲(きょく)にあわせて皆(みな)でこころを1つに輪()になって何周(なんしゅう)も楽(たの)しみました。浴衣(ゆかた)を着て(きて)来て(きて)くれた方(かた)がいたおかげで一気(いっき)に夏(なつ)の雰囲気(ふんいき)にもなりました。

 良い(よい)(あせ)をかいたあとは冷たい(つめたい)のみものと

すずしげな梅(うめ)ゼリーも入ったお菓子(おかし)セットをいただきました。

 

 各地(かくち)でこれから夏のイベントがあり盆踊り(ぼんおどり)

開催(かいさい)されるでしょう。そのときに自信(じしん)をもって

踊り(おどり)の輪()にはいれたり、おともだちに教えて(おしえて)あげたりと日本(にほん)の夏(なつ)の文化(ぶんか)のおすそわけをしていただけたらと思(おも)います。(K.T.)

 

 

 


学習者(がくしゅうしゃ)の感想(かんそう)

                            R.O.さん (出身:中国)

 7月18日にわかばで納涼交流会に参加しました。うちわを作るのは初めてです。先生が私たちの想像の夏を描いてくださいと言いましたが、うちわに絵を描くのは初めてです。私は絵をかくのが下手ですが、みんなと一緒に絵を描くのはとても楽しいです。私は海を見に行きたいから海を描きました。

 その後、みんな、日本の夏の盆踊りを教えてもらいました。盆踊りは初めて習いますから、少し緊張しました。音楽を聞きながら踊ります。踊るのは簡単に見えますけど、上手に踊りたいなら練習もたくさん必要と思います。先生が日本の盆踊りの意味を説明してくれました。盆踊りは、帰ってきた先祖の霊を慰め供養するだけでなく、農作物の豊作を願うためでもあります。昔、農業を主としてきた日本ならではの文化です。また新しい知識を学んでとても嬉しかったです。日本に来て2年になりました。この2年間わかばで先生にいろいろ教えて頂いてたくさん日本語、日本の文化、日本の伝統などを勉強し、新しい友たちもできました。とても充実した2年間でした。

 最後に、8月1日から3日まで烏山区民センターで夏祭りが行われます。みなさんも来て一緒に日本の夏祭りを味わってみてください。


                        R.O.さん(出身:中国)

 蒸し暑くてあまり外に出たくない夏に、私にとって一番心が惹かれる行事は、町のあちらこちらで開かれる盆踊りです。いつも仕事帰りの暑い夕方に盆踊りに出くわすと、重い鞄を肩にかけたままで、盆踊りの輪に入ります。前の方を見よう見まねでその輪とともに進みます。周りの目を気にせずに思い切り踊ると、暑さと我を忘れる爽快感が夏の最高の思い出になります。しかし、毎年中途半端に踊って、「○○音頭」という曲名を覚えることができただけですぐに終わり、結局、一連の踊りをちゃんと覚えられたことはありませんでした。どこかで盆踊りが習えるなら良いなと思いながらも、どこで習えるのかわからなくて、ずっと残念に思っていました。日本語教室でこのような機会に恵まれたことは本当に思いがけないことでした。

 

  7月18日の夜、いつものように千歳烏山駅前の区民センターで開催の「日本語サークルわかば」に参加しました。参加者全員がそれぞれのボランティアの先生のご指導にしたがってまず納涼会の団扇を作りました。これまでは印刷された団扇をもらうだけでしたが、自分で無地の団扇に好きなように絵を描いたり字を書いたりして作るのは、初めてです。20分という短い時間で全員が完成し、それを手にして盆踊りを習いました。一人の先生が動きを説明し、もう一人の浴衣を身に着けた先生が動きを参加者に見せます。まず足の動き以外の踊り方を複数回に分けて練習しました。それから歩き方に合わせて練習すると、すぐに全体を覚えられました。音楽が流れると、全員が自然に輪になっていつも町で見ている盆踊りのように踊りながら前に進んでいき、とても快い達成感を感じました。私は最初動きが途切れがちで、歩き始めた赤ちゃんのように少し歩いてはすぐに転びそうな感じで踊りましたが、集中して最初習った踊り方を思い出すと、だんだん動きがまとまるようになり、踊り自体が滑らかに感じるようになりました。

  納涼交流会での踊りの練習時間は私にとって短く満足とは言えませんでしたが、踊ることができただけで本当に嬉しかったです。帰り道も半ば踊っているような気分でした。自宅に帰ってからも、窓ガラスを鏡にして少し踊りました。気付けば、しっかりと東京音頭を一曲覚えていました。早くどこかでデビューしたいです。駅前の夏祭りが、初めて待ち遠しいものとなりました。